課題・現象
乾燥空気(約-50℃)を測定するため、ポータブル露点計を使用。 一次圧が約0.7MPaあるため、サンプリングチューブ途中で0.05MPa程度に減圧して、 露点を測定した。
サンプルを流して配管内パージを十分に行い、チャンバーを開いた状態にしたところ、数値 は-70℃付近で動かなくなり、安定した状態になった。 乾燥空気を生成している除湿機の能力は-50℃程度なのに、-70℃の値はマイナス側にずれているのではないかと感じる。
本当にこの乾燥空気はこんなに良い露点なのだろうか …
【原因と解決策】タイトル
センサー特性の経年変化に因る誤差を解消するには、校正試験が必要です。 誤差が発生しない方式の標準露点計を基準として、校正試験ではどの程度の誤差が生じているかを確認すると ともに、その誤差を精度範囲内へ補正することができます。校正試験は定期的に、間を置かずに実施することで、 測定値の信頼性を継続して得ることができます。
センサー方式の露点計は、時間が経つにしたがってセンサー特性が変化し、測定誤差が生じます。そして、その特性変化の結果、水分を検出しなくなる方向に測定誤差が生じることがあります。新品の時には良いコンディションなので-50℃と表示したものが、全く同じ乾燥空気を1年後に測定すると-53℃、5年後に測定すると-60℃、などマイナス側の誤差が次第に大きくなる現象です。そのまま放っておくと、この誤差はさらに大きくなるかもしれませんし、何より、現時点での誤差がどの程度なのかを把握できずに測定を続けても、得られる値には信頼性がありません。
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